モクロー徹底解説
葉のあいだのフクロウ
モクローのデザインはフクロウ、とくにハート形の顔と暗い目で知られるメンフクロウをもとにしている。このモチーフは、この鳥の仲間が持ち込まれたアローラ地方にもよく合っている。くさタイプには別の意味もある。図鑑では光合成によってエネルギーを蓄える生き物として描かれており、日本語名のモクローは「木」と「ふくろう」を組み合わせたものだ。英語名の末尾にあるowletは、フクロウのひなを指している。
このポケモンの要点は、見た目との食い違いにある。体は葉っぱと羽毛のボールのようで、ほとんど脅威に見えない。それでも攻撃は、静けさ、不意打ち、脚の力を軸にしている。相手を明るい場所で追い回す必要はない。滑空し、羽根を飛ばし、近距離ではキックを繰り出す。
アローラからヒスイへ
モクローは第7世代でアローラ地方の最初の1匹として登場した。その後も、後の地方を舞台にした冒険に登場し、ヒスイでは進化先に別のルートが加わった。変化するのはフクスローと最終進化形であり、進化前のモクロー自身ではない。進化しないかぎり、くさ・ひこうタイプのままだ。
覚える技も世代ごとに調整されている。現在のバージョンでは基本技を早い段階にまとめ、かげうち、わるだくみ、ふいうちといった技も前倒しされている。一方、アローラ地方での初期のレパートリーでは技を覚える順番が異なり、レベルアップではもう覚えられない技にも枠が割かれていた。キャラクターの軸は変わらない。昼に太陽の力を蓄え、夜に音もなく動くというものだ。
遅い最初の1匹であることの難しさ
ほかの鳥ポケモンの最初の1匹と比べても、モクローはすばやさで勝負するポケモンではない。すばやさは42で、もっとも高い数値はHPの68と、こうげき・ぼうぎょの55だ。物理攻撃を1発耐え、リーフブレードやブレイブバードで反撃できることはあるが、交換のタイミングを自分から選べることは少ない。
ハネッコとは、くさ・ひこうの組み合わせが同じなので比較しやすいが、役割は異なる。モクローは攻撃性能が高く、ふいうちやわるだくしみにもアクセスできる。ハネッコはより補助とすばやさ操作に寄っている。この比較からも、モクローが抱える大きな問題が見える。いわタイプへの弱点が共通しており、何度も場に出る展開を苦手としている。
活かし方
通常のプレイでは、相手がまだ2つのタイプに対する有効な対策を揃えていないあいだに活躍させたい。序盤ははっぱカッターが安定したダメージ源になり、つつくがひこうタイプの攻撃を補い、かげうちが先制技として機能する。後半はわるだくみからエナジーボールにつなげて特殊型を狙えるし、タマゴわざではねやすみを採用していれば消耗もある程度補える。
特性のえんかくは、相手が接触を punish する場合に価値が上がる。物理技を使っても、対象に触れることに結びついた効果を発動させずに済むが、こおりやいわに対して繰り出しにくい点は変わらない。しんりょくはよりわかりやすい。HPが減るとくさタイプの攻撃が強くなり、ぎりぎりの交換結果を変えることがある。
対戦での歩みには、使える道具がある一方で、はっきりした制限もあるという性質が表れている。リトルカップでは補助技、先制技、回復技を使えるが、ステータスが必要な場所に配置されていない。モクローは序盤の駒や、狙いを絞った育成の選択肢としては機能するものの、バトル全体を通した主力アタッカーにはなりにくい。