デスバーン徹底解説
蛇の形をした石板
デザインの出発点は、記念碑的なルーン文字のイメージに近い、文字を刻んだ石や板だ。歴史上のルーン石には蛇やドラゴンが描かれているものも多く、傷つけたり動かしたりした者に向けた守護の文や呪いが刻まれていることもあった。体に描かれた図像は、文字と記憶、そして罰の結びつきを受け継いでいる。頭と尻尾は本体の板から離れているが、影がそれらをつなぎ止め、図像そのものが消えるのを拒んでいるように見える。
英語名は、ルーンを意味する「rune」とデスカーンの名前の語尾を組み合わせたものだ。日本語名のデスバーンは、死のイメージと板を組み合わせている。見た目の由来には、ドルメンや葬送儀礼に結びついた石造りの構造物を思わせる部分もある。ダメージを受けることと特定の場所を条件にした進化も、この解釈を強めている。デスマスは単に強くなることで変化するのではなく、痕跡を残す体験に耐えたあとで進化するのだ。
デスマスに受け継がれたもうひとつの姿
デスマスのガラルのすがたと比べると、進化で何が変わるのかが分かりやすい。どちらもじめんとゴーストタイプだが、デスバーンは仮面のシルエットを捨て、影に動かされる、壊れたひとつの図像へと変わる。デスカーンと比べても葬送とのつながりは明確だが、石棺の代わりに、蛇を刻んだ表面を持っている。
種族値の配分も、2つの進化先を分けている。デスバーンは145の防御と105の特防、30の素早さに集中している。相手より先に動くことは狙わず、物理技を受けて耐え、ステルスロックを置いたり、おにびを使ったり、トリックルームを準備したりするために場へ出る。じしんが最も安定した直接攻撃で、ボディプレスは一般的な物理アタッカーよりも防御を活かしやすい。
さまようたましいと接触技
さまようたましいは、相手をよく見て動くほど活きる特性だ。接触技は、必ずしも効果抜群の攻撃である必要はない。接触さえすれば、特性を入れ替えられる。相手の防御系特性を奪ったり、攻撃役にとって重要な特性を失わせたりできる一方、デスバーンに不利な特性を持つ相手なら、交換によってこちらの立場が悪くなることもある。
まもる、みがわり、相手が攻撃する前によく考える必要のある技と相性がいい。ダブルバトルでは、トリックルームによって30の素早さを補い、普段なら先に動く相手より早く行動できる。みちづれもあり、倒されるときに相手を道連れにする別の手段になるが、ターン数と残りHPを慎重に見極めなければならない。
いずれ尽きる耐久
対戦では、狭いながらも役割を持つ。第8世代では下位環境に登場し、ステルスロック、じしん、ポルターガイスト、ボディプレスを採用した物理受けとして使われた。問題は58のHPと安定した回復手段のなさで、場に出るたびに負担がかかることだ。無効耐性は貴重だが、みず、くさ、こおり、あく、ゴーストへの弱点は、よく使われる攻撃の多くに重なる。
攻撃面と防御面での存在感を持つサイドンと比べると分が悪く、サンドアースはより安定した回復手段によって、物理受けの役割を維持しやすい。デスバーンが力を発揮するのは、接触技を使う物理アタッカーを相手にするとき、遅いトリックルーム要員を必要とするチーム、あるいは序盤から場に妨害を置ける試合だ。相手が特殊側から攻めてきたり、あくタイプの技を持っていたりする場合、105の特防だけでは回復手段のなさを補えない。