デスマス徹底解説
記憶を宿す仮面
デスマスのデザインは、死者の仮面と、人間のような姿で表される魂であるエジプトのバーを思わせる。シルエットにはホルスの目の面影もあり、引きずっている物体は身体から離れたデスマスクのように見える。この組み合わせが、デスマスを単なる幽霊ではなく、具体的な顔と過去、そして誰かにそれを見分けてほしいという思いを持つ存在にしている。
日本語名のデスマス(Desumasu)は、deathとmaskを組み合わせたもの。英語名もmaskという語をそのまま残しており、この種族を最もよく要約する視覚的要素になっている。仮面は付け替え可能なアクセサリーではない。死ぬ前に持っていた顔そのものだ。
イッシュの墓からガラルの遺跡へ
デスマスは第五世代で、埋葬された人間の霊と結びついたゴーストタイプのポケモンとして登場した。イッシュの図鑑説明では、2つの点が繰り返し語られている。以前の人生の記憶を残していることと、仮面を見つめて泣くことだ。第六世代でも過去作の図鑑説明が再登場することで同じ解釈が保たれたが、第七世代では固有の図鑑説明を与えられなかった。
第八世代では、ガラルでリージョンフォームが登場した。呪われた粘土板によって姿が変わり、別の進化先であるデスバーンへつながる。通常の姿は生きた石棺であるデスカーンに、ガラルの姿は刻印のある石像のような姿に進化する。どちらも同じ発想から出発しているが、人間の記憶をそれぞれ異なる葬送品へと変えている。
ぼうぎょ、接触、鈍足
使い方を左右するのは、ぼうぎょ85という数値だ。デスマスは、あくやゴースト以外のぶつり技を受ける場面で出しやすく、接触技を受ければミイラを発動し、続けておにびで相手のこうげきを下げられる。とくしゅアタッカーには出さないほうがいい。HP38ととくぼう65では、半減できない攻撃を受けたときの余裕がほとんどない。
すばやさ30はトリックルームで活かせるが、多くの相手に先に動かれて、サポート技を使う前に倒される原因にもなる。シャドーボールは、もっとも直接的なゴーストタイプのとくしゅ攻撃だ。たたりめはおにびのあとに使うと効果が高く、どくびしは相手の交代に圧力をかける。みちづれは、場に残り続けるのが難しくなったときに、相打ちを迫るために使える。
ミイラの限界
ミイラは接触を前提とする特性への対策になるが、デスマスを万能な壁にするわけではない。相手は遠距離から攻撃できるし、低いとくぼうを突くことも、弱点を突くあく技を使うこともできる。回復手段も限られているため、場に出すたびにダメージを受けていると、使えるターン数はすぐに減っていく。
通常の対戦では、ノーマルやかくとう技を無効化し、ぶつりアタッカーをやけどさせ、どくびしで場を整える流れがもっとも機能する。戦闘が長引けば、のろいとみちづれで、場に残り続ける代わりに相手へ負担を押しつけられる。戦いが終わったあとも、仮面はかつての顔を見つめ続けている。