ラウドボーン徹底解説
葬送歌を歌うワニ
デザインの出発点はワニだが、そこに頭蓋骨や装飾された骸骨のイメージを重ねている。額は頭蓋骨を思わせ、首まわりの輪郭や炎が葬送の雰囲気を強めている。ゴーストタイプはこの解釈に合っており、アチゲータまで付き添っていた火の玉が、最終進化で魂を得るという発想にもつながる。
もうひとつの軸が音楽だ。ポーズやマイクに変わる鳥、技のフレアソングは、歌手や指揮者、マリアッチやオペラの舞台を思わせる。英語名は「skeleton」と「dirge」、つまり骸骨と葬送歌を組み合わせたものだ。日本語名のラウドボーンは、「ラウド」「ボーン」に加えて「ラウド」の響きに楽器のリュートを重ね、楽器、音量、骨をひとつの言葉にまとめている。
炎に付き従う鳥
頭の小鳥は、ワニの歯を掃除する鳥という昔からのイメージを思わせる。ラウドボーンでは、単なる飾りではない。歌うと姿を変えて大きくなり、声に押し出されて対象へ向かう。この関係によって、ワニの体、歌、炎の組み合わせが視覚的に説明されている。
イベリア半島につながる見方もできる。ワニのようなドラゴンの姿や頭蓋骨、炎を使った祝祭は、地中海の伝説や祭りの伝統とも重なる。色鮮やかな装飾は死者の日の頭蓋骨やアレブリヘの置物を思わせることもあるが、デザインがひとつの元ネタだけに依存しているわけではない。
雰囲気が変わる進化ライン
ホゲータは、小さくてのんきなほのおタイプのワニとして始まる。アチゲータでは卵のような火の玉が加わり、最後には命を得る相棒になるという発想を準備する。ラウドボーンは重い体つきと幅広いあごを残しながら、子どもっぽい印象を、より重々しい存在感へ置き換える。レベル36での進化は、炎を中心とする生き物から、歌で魂に作用する存在への変化を示している。
ほのおタイプの御三家の進化ラインの中では、四足歩行のシルエットが、よくある二足歩行のデザインから外れている。演者を表現するために立ち上がる必要はない。マイクと声、そして翼のある生き物がその役割を担っている。
ターンを無駄にせず活かす方法
てんねんによって、すでに能力を上げた相手にも繰り出せるが、弱点まで無視できるわけではない。じめんとみずは依然として明確な問題で、あくとゴーストも弱点を突いてくる。相手が場を支配しているときに何度も交代を繰り返すのは避け、耐性のある攻撃や、能力上昇に依存する相手を狙って出すとよい。
受け寄りの構成では、おにびとシャドーボール、またはたたりめを組み合わせる。相手がやけど状態ならたたりめの価値が上がり、有効な状態異常がなければシャドーボールのほうが安定したダメージを出せる。フレアソングは、受け身の繰り出しを、ターンごとに成長する脅威へ変える。積み上げに頼りたくないなら、かえんほうしゃが直接的な代案になる。
素早さ66なので、多くの相手に先に動かれることは受け入れなければならない。そのため、初手から全抜きを狙うより、相手を消耗させ、能力上昇を止め、技を受けたあとに攻撃する動きのほうが向いている。シングルバトルでは、物理耐久、無効耐性、おにびを同時に備え、能力を上げようとするアタッカーを止められる点が、能力上昇を狙う相手への対策を必要とするチームで採用される理由になっている。