カプ・コケコ徹底解説
仮面の下のおんどり
カプ・コケコのシルエットは鳥をもとにしているが、現実の鳥をそのまま再現したものではない。仮面はおんどりの頭部を思わせ、両腕を形作る2枚の板は関節のある偶像を連想させる。ティキ像や、嵐と結びつきトーテムの姿で表現される神話上の存在、サンダーバードとのつながりも指摘できる。動物的でありながら儀礼的で、同時に電気を感じさせるデザインになっているのは、こうした要素が混ざっているからだ。
名前も同じ方向性を持つ。「Tapu」は神聖なもの、禁じられたもの、または奉じられたものを意味するポリネシア語に由来し、「Koko」はおんどりの鳴き声を思わせる。日本語のカプ・コケコは最初のハワイ語の要素を残しつつ、おんどりの鳴き声を表す日本語の擬音語コケコッコーを加えたものだ。音の繰り返しによって、荘厳な言葉というより鳥の叫びに近い印象になっている。
嵐を起こす守り神
サン・ムーンではメレメレの守り神として登場し、ただ見守るだけの存在ではない。人間やポケモンに興味を示し、バトルを仕掛け、短時間で好奇心から怒りへ移ることもある。図鑑の説明で繰り返し描かれる特徴は、怒りが激しい一方で長続きしないことだ。この矛盾のおかげで、単なる慈悲深い存在には収まっていない。島を守る一方で、一定の境界を越えた相手には罰を与える。
ほかの守り神との関係は、対比するとわかりやすい。カプ・テテフは癒やしと気まぐれな力、カプ・ブルルは肉体的な強さ、カプ・レヒレは霧と謎に結びついている。カプ・コケコは性格の面でも、130という素早さの面でも、4体の中でもっとも好戦的な位置にいる。
電気の圧力からサイクル要員へ
第七世代では、エレキメイカーによって場に出るたびに即座に脅威となった。エレキフィールドはでんき技を強化し、攻撃的なチームがボルトチェンジで交代を連鎖させる動きも助けた。場に居座らなくても役割を果たせるのが強みで、攻撃して相手に対応を迫り、より有利な味方へ交代できた。
この役割はソード・シールドでも維持されたが、特攻95では、耐久の高い相手をすべて力ずくで倒せるわけではない。雨が降っていない状況では、かみなりより10まんボルトのほうが信頼しやすく、マジカルシャインによってドラゴンやあくタイプをノーダメージで出させない。相手のチームが消耗しているなら、めいそうで優先順位が変わる。まずHPを保ちながらじめんタイプの対策要員を排除し、そのあと10まんボルトで全抜きを狙う。
弱点を補いながら使う
強力な攻撃に対して直接繰り出すのは避けたい。HP70と特防75では、耐性があってもミスを許される余地が少ない。相手の交代後や、補助技を使える味方のサポートを受けた場面、あるいはとんぼがえりから出すのが理想だ。相手にじめんタイプのポケモンが残っている場合、ボルトチェンジは安全な撤退手段にならない。その読み合いを避けるなら、とんぼがえりで逃げる選択肢がある。
ワイルドボルトは115の攻撃を生かしたいときに有効だが、反動によって行動できるターンが減る。ブレイブバードはでんき技に耐性を持つ一部の相手を攻撃できるものの、こちらも消耗を増やす。エレキフィールドはフィールドが消えたあとに立て直す手段となり、ちょうはつは、わざマシンで採用していれば回復技や状態異常技を止められる。
アローラ地方で最も近い比較対象はほかの守り神だが、役割は異なる。カプ・コケコは耐久を削って素早さと圧力を得ている。また、でんきフィールドを重要視する点ではルチャブルのようなアタッカーにも似ているが、こちらはサイクルを回し、あちらは加速の機会を狙う。じめんタイプをチームで処理してから、最後の詰めを任せたときに最も力を発揮する。