デンジュモク徹底解説
ケーブルでできた樹木
デンジュモクのデザインは、枝を広げた樹木と電気ケーブルのネットワークという、2つの具体的なイメージを組み合わせている。頭部は電球や接続部分を思わせ、四肢の先端はプラグや導線を連想させる形になっている。直立した姿勢がその形を説明しており、英語では「upright」と表現されるが、ポケモン図鑑では四肢を地面に突き刺し、樹木のように静止する個体も描かれている。
英語名は「circuit」と「tree」を組み合わせたもので、電気回路と樹木を直接指している。日本語名のデンジュモクは、「でんき」と「じゅもく」を組み合わせた名前だ。どちらも、植物が電源へと変わったという発想を中心にしている。
生態系の外から来たウルトラビースト
デンジュモクは第7世代で、ウルトラビーストの一種として登場した。そのコンセプトは、身近なものと異質なものの対比にある。樹木のように見えるのに、エネルギー源は電気。姿には見覚えがあるのに、ポケモン図鑑ではこの世界では奇妙で危険な存在だと強調されている。元の世界では普通に生息しているが、こちらの世界にはウルトラホールを通って現れ、発電所まで襲った。
この性質は、電気との関係が機械への憑依にあるロトムとも異なる。デンジュモクは機械の中に住むのではなく、自分自身が導電性の構造体だ。ジバコイルが金属製の装置に近いのに対し、デンジュモクは有機的で枝分かれしたシルエットを持っている。
特攻を活かす方法
最もシンプルな運用は、じめんタイプの攻撃で反撃されない相手に出し、10まんボルトで安定した圧力をかけることだ。相手が有利な交代をしてきそうなときはボルトチェンジが使える。エレキフィールドはでんき技を強化し、地面にいるポケモンが眠るのも防ぐ。1匹倒したあとは、もともと173ある特攻がビーストブーストでさらに上がり、相手は後続の攻撃も無視できなくなる。
物理耐久の高い攻撃役を居座らせたり、威力の高い等倍攻撃を耐えられると考えたりするのは危険だ。防御と特防はどちらも71で、HPも耐久不足を補えるほど高くない。じめんタイプのポケモンは、でんき技を無効にしながら弱点を突けるため、最も直接的な対策になる。素早い相手にも注意が必要で、素早さ83では先手を取れる保証がない。
電気という個性
覚える技のラインナップも、このコンセプトから外れていない。でんきショック、スパーク、ほうでん、10まんボルト、かみなり、でんじほうを覚える一方で、さいみんじゅつ、パワーウィップ、エナジーボール、マジカルシャインといった意外な手段も持っている。パワーウィップとエナジーボールは、でんき技を無効化・軽減しようと出てくるじめんタイプやみずタイプのポケモンへの対抗手段になる。さいみんじゅつは便利だが、命中率の低さが実用性を下げている。
『ポケットモンスター ソード・シールド』でも、デビュー時からのイメージは変わらない。植物の姿を特殊アタッカーとしての脅威に変えるウルトラビーストだ。そこから別の進化やフォルムチェンジが派生して、このコンセプトを押しのけることもない。枝、ケーブル、そして蓄えたエネルギーを放出するという要素によって、そのシルエットは今も成り立っている。