ジヘッド徹底解説
2つの頭、ひとつの争い
ジヘッドのコンセプトは、対立する2つの頭を持つ生き物から来ている。英語名はドイツ語で「2」を意味する「zwei」と、嫉妬や熱意を示す要素を組み合わせたもので、頭同士が絶えず競い合う性質に合っている。日本語名のジヘッドは、「2つ」のイメージと、英語で「頭」を意味する「head」を組み合わせた名前だ。
見た目には、初期デザインの名残もある。モノズの進化ラインはもともと戦車の要素を取り入れて考えられており、ジヘッドの腹部の模様は、戦車のチェーンやキャタピラを思わせる。最終的なデザインは、さまざまな神話に登場する多頭のドラゴンへと寄せられ、ヤマタノオロチやレルネーのヒュドラを思わせる要素もある。目が見えていないように見えることや洞窟との結びつきは、洞窟性のサンショウウオを連想させる部分だ。
進化ラインの中間にある苦しさ
モノズから進化すると、すべての種族値が20ずつ上がるが、すばやさの低さとはりきりという扱いの難しい特性はそのまま残る。サザンドラの前段階として見ると、最終進化がレベル64なのも不利な点だ。そのため、かなり長いあいだ中間形態で過ごすことになるが、その期間にりゅうのはどう、かみくだく、のしかかり、ドラゴンダイブといった有用な技を覚える。
対戦で直接比較されるのは、はりきりの代償を払わずに戦える物理ドラゴンたちだ。ジヘッドは攻撃が当たればより強く叩けるが、外すとそのターンを無駄にしてしまう。2つの攻撃タイプからどちらを選ぶかにも注意が必要だ。げきりんは大ダメージを与えられる一方、技で行動が固定されると、フェアリータイプのポケモンに反撃の隙を与えてしまう。
ターンを活かす方法
通常のプレイでは、遅い相手や、エスパー、ゴースト、ほのお、みず、くさ、でんき、あくタイプの技に頼るチームを相手にすると活躍しやすい。耐性や無効を利用してそれらの技に繰り出し、かみくだくやりゅうのはどうで反撃できる。こおり、かくとう、フェアリータイプの使い手の前には出さないほうがよく、HP72とぼうぎょ・とくぼう70だけで連続攻撃を耐えられると考えるのも危険だ。
わるだくみで特殊寄りの戦い方もできるが、とくこう65では物理型に後れを取る。ハイパーボイス、あくのはどう、だいちのちからで攻撃範囲を広げられるものの、最大の問題であるすばやさ58は解決しない。でんじはのサポートでその弱点を軽くでき、まもるがあれば相手の出方を見るターンも作れるが、サポート技を入れるほど攻撃技の枠は減っていく。
世代ごとの変化と残る特徴
ジヘッドは第5世代で初登場し、種族としての個性、タイプ、特性は変わっていない。世代ごとに覚える技は変化しており、後の作品ではほのおのキバ、こおりのキバ、かみなりのキバ、あくのはどう、だいちのちから、りゅうせいぐんなども使えるようになった。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも物理技と特殊技を組み合わせられるが、種族値は相変わらず物理寄りの運用を促している。
はりきりはモノズとジヘッドが共通して持つ唯一の特性だ。この一貫性によって、進化ライン全体が力を持て余し、制御の利かない戦い方をするというイメージが強まっている。一方、サザンドラは最終形態に達すると、頭同士の内輪もめから解放される。