セレビィ徹底解説
触角のついたユリ
名前は日本語でも英語でも同じセレビィ(Celebi)で、celestial、serenity、celeryを組み合わせたものとされ、さらに女性名の末尾によく使われる漢字の美(ビ、「美しい」)が加わっている。増田順一は、このポケモンが具体的な何かではなく、自然という概念を表していると説明している。デザインは特定の動物をまねたものではない。花の頭を持つ緑色の妖精で、植物らしさは体ではなくつぼみに表れている。
『コロコロコミック』2000年7月号で発表された。日本で『ポケットモンスター 金・銀』が発売されてから数か月後のことで、最初から森の守り神としてウバメのもりと結びついていた。時間を旅し、平和なときにしか姿を見せないという設定からは、存在していることだけでなく、不在であることにも意味があるという、少しぞっとする部分が生まれている。
ミュウと同じく、すべて100
ミュウとは能力値の配分が完全に同じで、合計600、すべての能力が100だ。違いは技のレパートリーにある。ミュウはほとんど何でも覚えるが、こちらのカタログは限られていて、レベル技は12個、わざマシンも40個あまり。その内容はかなりサポート寄りで、レベル1のいやしのすず、40のいのちのしずく、80のいやしのねがい、60のじこさいせいによって、攻撃役というより歩く救急箱になる。レベル100で覚えるほろびのうたは、回復ばかりしているポケモンの最後の冗談だ。
もう1匹のくさタイプの幻のポケモンであるシェイミと比べると、違いは性格にある。シェイミはすがたと能力値を変えるが、こちらはずっと同じで、長い歴史のなかでもすがたは1つ、特性も1つだけ。第2世代で登場して以来、タイプも特性も能力値も変わっていない。
ヒウンシティのゾロア
もっとも珍しい登場のしかたをしたのは第5世代だ。イベントで手に入るセレビィ――運命的な出会いの個体で、どのセレビィでもいいわけではない――を手持ちに入れて『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』を始めると、ゾロアを手に入れられた。その配布からゾロアークへとつながった。別のポケモンを手に入れるための鍵として幻のポケモンを使った、ゲームフリークが配布同士を結びつけた数少ない例のひとつだ。
無駄なく使うには
通常のプレイでありがちな失敗は、特殊アタッカーとして扱い、サイコキネシスとエナジーボールを入れて終わりにすることだ。むしろ逆のほうがうまく働く。レベル50のやどりぎのタネで相手のHPを少しずつ奪い、60のじこさいせいで失ったぶんを戻し、しぜんかいふくでどくやねむりにされる狙いを、戻ってくるだけで無効にできる。レベル20で覚えるバトンタッチを使えば、めいそうで積んだ能力上昇を別のポケモンに渡せる。レベル70のみらいよちは、2ターン後に威力120のダメージを与える。その2ターンは交代に使えばいい。
むし、あく、ゴーストタイプの技を持つ相手の前に居座るのだけは避けたい。弱点が7つもあるため、交代を間違えると、その代償を丸ごと払うことになる。