パオジアン徹底解説
ネコ科の姿になった剣
デザインの出発点は寒冷地にすむ大型のネコ科動物だが、牙によってサーベルタイガーのような動物へと寄せられている。決定的なのは、口から突き出したものが普通の牙ではなく、折れた剣を表している点だ。低く伸びた体つきは、軍事的な権威の象徴として使われた古いネコ科動物の表現にも通じる。
日本語名の パオジアン は、「ヒョウ」と「剣」を表す中国語の語を組み合わせたものだ。英語名の Chien-Pao もこの構成を、ウェード式をもとにしたローマ字表記で残している。特定の動物種を指す名前ではなく、デザインの動物と、それを災いのポケモンへと変えた道具を結びつけている。
形を得た恨み
災いの宝は、パルデア地方の東にある土地からもたらされた普通の道具だった。人間の負の感情に長い時間さらされたことで汚れ、命を得たとされている。パオジアンの場合、恨みは剣に結びつき、雪と氷がその体を形作っている。
この起源が、チオンジェン、ディンルー、イーユイとの関係を説明している。4体は分類、あくタイプ、そしてカタストロフィを共有する。特性は使用者以外のすべてのポケモンの防御面の能力を下げるが、どの宝も対象にする能力が異なる。パオジアンは防御に効果を及ぼすため、物理技で圧力をかけるチームと相性がいい。
調整を受けたデビュー
パオジアンは第9世代で登場し、それ以前のゲームには登場しなかった。技術的には少し特殊な経緯があり、『スカーレット・バイオレット』の発売後、アップデートによって種族値が調整された。初期バージョンより攻撃が下がったものの、現在の値でも攻撃120と素早さ135は維持している。
この調整で役割が変わることはなかった。先に動き、交代を誘い、わざわいのつるぎを活かす攻撃的な脅威であり続けた。新しい姿や進化がないため、デザインも災いの宝の一つの化身としてまとまっている。
最後に届く牙
シングルバトルでは、相手が倒れたあとや安全な交代から場に出し、つじぎりやつららおとしで攻め、ふいうちを素早い相手への切り札として温存するのがわかりやすい。つるぎのまいでダメージの上限は上がるが、防御の低さを突かれるアタッカーの前で使うのは避けたい。じこさいせいで場に残りやすくなるものの、弱点を突かれる攻撃への問題までは解決しない。
ダブルバトルでは、わざわいのつるぎにもう一つの役割がある。相手の防御を下げ、味方の物理アタッカーが攻め込む隙を作れるのだ。その代わり、相手の物理アタッカーにも有利な場を与えてしまう。まもるでリスクを抑え、味方が適切な相手に攻撃するまで待つ動きが役に立つ。
こおりタイプは、ドラゴン、じめん、くさ、ひこうに対して強い攻撃圧力をかけられるが、防御面では弱点が多い。先制技、かくとうタイプの使い手、場に出たときにダメージを受ける設置技が、最もわかりやすい障害になる。マニューラもあく・こおりタイプで素早いアタッカーという共通点を持つが、パオジアンはわざわいのつるぎ、カタストロフィ、そして災いの宝と結びついた伝説の存在という要素を加えている。