カミッチュ徹底解説
1つのりんごに暮らす2匹のwyrm
デザインの中心にあるのは、虫が入ったりんごではなく、同じ果実を2匹で共有する生き物だ。前に出た頭と後ろに出た尻尾は1匹の動物のように見えるが、図鑑の説明では別々の仲間に属していることが明らかになっている。この同居関係が、分類の「りんごあめポケモン」や協力して暮らす習性にもつながっている。
外見は、甘く光る層で果実を覆ったりんごあめやトフィーを思わせる。シロップは飾りではない。2匹が体内で作り出し、りんごを覆うだけでなく、相手を惑わせる香りまでまとわせる。りんご、虫、ドラゴンの組み合わせは、果実の中に動物が隠れているイメージをもとにしたカジッチュの系統にもよく合っている。
2つの要素を持つ名前
DipplinはApplinの語尾を残しつつ、りんごをキャラメルやシロップに浸すことを意味する英語の dip を加えた名前だ。日本語名のカミッチュは、果実、花蜜、虫を思わせる要素を組み合わせ、カジッチュとの音のつながりも保っている。言語が変わっても、同じ生き物がより甘く、手の込んだ姿になったというコンセプトは変わらない。
この種は第九世代の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で、追加コンテンツ『ゼロの秘宝』前編「碧の仮面」とともに登場した。それまでのカジッチュにはアップリューとタルップルの分岐しかなかった。追加されたのは、系統のくさ・ドラゴンタイプを変えることではなく、進化先の1つを、共有したりんごの中に暮らす2匹のwyrmにしたことだった。
さらに成長した分岐
カミッチュは第九世代で登場したが、系統の最終形ではなかった。その後、「ゼロの秘宝」後編「藍の円盤」でカミツオロチが追加され、りんごを囲む複数のドラゴンという発想を残したまま、カミッチュの進化が同じ世代の2段階ルートになった。その姿になるには、ドラゴンエールを覚えさせ、技を覚えた状態でレベルアップする必要がある。
この追加によって、ゲーム内でのカミッチュの見方も変わった。登場時点ではまだ進化を残していたため、しんかのきせきを持たせることができ、110の防御をさらに活かせた。カミツオロチの登場によって、デザインや技のレパートリー、系統内での立ち位置が、カジッチュの最終的な別形態ではなく中間進化として考えられていたこともはっきりした。
過度に期待せず活かす方法
通常の冒険では、主力アタッカーよりも耐久寄りのサポート役として使うほうが向いている。せいちょうで攻撃性能を上げ、じこさいせいでHPを維持し、みがわりで状態異常や直接的な読み合いから身を守れる。ドラゴンテールで相手を追い出して蓄積ダメージを活かし、エナジーボールとりゅうのはどうでタイプ一致の特殊技を使い分けられる。
ダブルバトルでは、かんろなミツがシングルバトルより活きる。最初に対面した相手の回避率を下げられるため、味方の技も当てやすくなる。かふんだんごも、対象によって攻撃と回復を使い分けられるサポート技だ。ただし、素早さ40に加えて、こおり、ひこう、どく、むし、ドラゴン、フェアリーが弱点になるため、繰り出せる場面は限られる。採用するならこれらの脅威を補える構築にして、直接的な火力は控えめだと割り切りたい。