アップリュー徹底解説
ドラゴンの翼を持つりんご
デザインの出発点は、りんごの中に隠れたイモムシのイメージで、これはドラゴンを蛇のような生き物として描く伝統的な表現にもつながっている。頭部や体にはトカゲの特徴も取り入れられ、翼のあるドラゴンらしいシルエットになっている。りんごの皮は翼であり、甲羅であり、擬態のための外見でもある。別に付いた飾りではなく、全身の構造を決める部分だ。
英語名は、羽ばたきを意味するflapとapple、「りんご」を組み合わせたもの。日本語名のアップリューは、appleと「ドラゴン」を意味するりゅうを組み合わせている。ニュートンのりんごへの言及は、Gのちからやヘビーボンバーともかみ合っており、重力や落ちる果実という発想を種族に結びつけている。
ひとつの果実から分かれる3つの進化先
アップリューは第8世代で、進化先が最初から決まっていないカジッチュとともに登場した。すっぱいりんご、あまーいりんご、みついりりんごの選択によって、空を飛ぶドラゴン、甘い雰囲気の丸い生き物、そしてカミツオロチへつながる複数の頭を持つ姿という、3つの異なるコンセプトに分かれる。この構造によって、アップリューは単なるカジッチュの次の段階ではなく、分岐した系統の中で選ぶ進化先になっている。
『ポケットモンスター ソード』・『ポケットモンスター シールド』では、キョダイマックスのすがたも与えられた。第9世代でもパルデア地方で使える種族として登場し、タイプ、特性、種族値は維持されている一方、技のラインナップは『スカーレット』・『バイオレット』のわざマシンの仕組みに合わせて調整されている。この時点では、テラバースト、くさわけ、グラススライダー、ダブルウイングなどが使えるようになり、主な役割を変えずに手札を広げている。
さらされる前に殴る
対戦で問題になるのは初撃の火力ではなく、場に出ることそのものだ。特防60、素早さ70では、先手を取られたり弱点を突かれたりしたときに耐える余裕がほとんどない。じゅくせいで特定のきのみに軸を置いた戦術は組めるが、準備に1ターン使うには、相手がこおり、フェアリー、ドラゴン技をすぐに撃てない状況が必要になる。
りゅうのまいは、傷ついたチームを一気に崩すための最も分かりやすい手段だ。Gのちからは相手の防御を下げ、攻撃110ともかみ合う。ドラゴンダイブは物理のドラゴン技として使える。積む余裕がなければ、とんぼがえりで攻撃しながら交代でき、まもるならきのみを活かしたり、相手の選択を確認したりできる。ストーリー攻略では、半減できるみず、くさ、じめんタイプに繰り出すと働きやすく、汎用的な受け役として使うポケモンではない。
タルップルとの対比
アップリューとタルップルは同じ幼体から進化するが、りんごに対する正反対の解釈を表している。アップリューは攻撃と空中での機動力に寄せ、タルップルはより重い体と守備的な存在感を選んでいる。この違いは進化アイテムにも表れており、酸っぱいりんごは飛行型のすがたを、甘いりんごはより大柄な姿のポケモンを生み出す。
どちらもキョダイマックスが可能で、果実をもとにしたデザインを共有しているが、アップリューのキョダイマックスは、キャラメルがけや焼きりんごを思わせる外見になる。小さな体とドラゴンタイプの組み合わせは意図的な対比だ。木から落ちた果実のように見えても、翼を広げれば、その中に潜んでいた捕食者の姿が現れる。