ダブラン徹底解説
二つの半身、一つの細胞
デザインの出発点は、分裂の途中にある細胞だ。中央の緑色の球体と半透明の膜は細胞の塊を思わせ、見えている2つの核が、体の特徴として細胞分裂を表現している。この発想は見た目だけにとどまらない。図鑑の説明では分裂が脳にも及び、2つの部分が意思決定の際に衝突する。両方の意識が一致したときは別として、この矛盾が行動を予測しにくくしている。
分裂を表す名前
ダブランは「duo」と、融合または分裂のイメージを組み合わせた名前だ。日本語名のダブランには「double」の概念と、卵や生殖細胞を思わせる要素が取り入れられている。分類のぶんかつポケモンからも、コンセプトの軸はかなり明確に読み取れる。ゴチミルは第五世代の中で比較対象になる種族だ。どちらもエスパータイプの進化ラインの中間に位置するが、デザインが使うイメージは異なり、種族値の配分も同じではない。
形を変えてきた技の習得
この進化ラインは第五世代で登場し、ユニラン、ダブラン、ランクルスという3段階の構成を保っている。ゲームを重ねるにつれて、覚える技の構成は整理されてきた。現在のレパートリーでは、序盤にねんりき、じこさいせい、まもる、がむしゃらなどが集まり、サイコキネシス、みらいよち、ワンダールームは後半に覚える。また、過去の世代で持っていた幅広い技の一部は失ったが、エナジーボール、シャドーボール、トリック、めいそう、トリックルームといったわざマシン由来の手段を得ている。
現在のゲームでは、低速の特殊アタッカー兼防御サポートという役割に、より合った技構成になっている。サイコショックなら特防の高い相手を攻められ、みらいよちは時間差のあるダメージでプレッシャーをかける。隠れ特性のさいせいりょくが存在することで、進化前の種族を使うルールで歴史的に担ってきた役割とのつながりも保たれている。
遅さが役立つとき
素早さ30は、一見すると欠点に思える。だが、トリックルームを使えば話は変わる。その効果中は行動順が逆転し、ダブランは特攻125を生かして多くの相手より先に動ける。めいそうとサイコキネシス、またはアシストパワーを組み合わせるのがわかりやすい選択肢だが、能力を上げるには何度か積む機会が必要になる。この構成にはマジックガードがよく合う。間接ダメージを無視できるため、直接攻撃ではないわざや状態異常を受けても場に出しやすい。
さいせいりょくなら別の戦い方ができる。耐性のある特殊技を受けて場に出し、ひかりのかべやリフレクターを使い、サイコショックで圧力をかけてから、もう一度交代する。問題になるのは、エスパー技を無効化するあくタイプと、防御50を突いてくる物理アタッカーだ。相手が交代技を使ったり、HPを削り続けたり、回復を妨害したりすると、流れを維持するのも難しい。丸みを帯びた姿は安定感を思わせるが、戦い方は2つの半身のどちらに決断を任せるかにかかっている。