ドクケイル徹底解説
レベル7のコイントス
ケムッソの進化先は、トレーナーの選択でも、時間帯でも、道具でも、なつき度でも決まらない。出現した時点で個体に割り当てられた、画面には表示されない内部の隠し値で決まる。その値によって、レベル7でカラサリスになるかマユルドになるかが決まる。アゲハントが欲しいのにマユルドになったトレーナーは、草むらに戻って最初からやり直すしかない。ドクケイルが欲しい場合も、立場が逆になるだけだ。シリーズでも、ここまで介入の余地がない分岐進化はごくわずかしかない。
粉とデトックス
英語名は、ほこりを意味する dust と、detox の語尾を組み合わせたものだ。羽ばたいたときにまき散らす毒の粉が、その5文字の中に仕込まれている。日本語名のドクケイルも、毒を意味する「毒」の読みから始まっていて、こちらも隠してはいない。
デザインは、ほぼ成虫のガそのもの。完全変態における成虫期であり、進化系統の中で担っている役割もそのままだ。まゆから出てくる虫である。2対の羽は幅広く平らで、ほとんど円盤のような形をしている。赤い模様の入った緑色で、縁は破れている。まるで街灯の周りで何度も荒れた夜を過ごしてきたようだ。紫色の体と赤い目が、毒を知らせる部分になっている。
表のいちばん下
基礎ポイント385は、3段階進化の系統に属する最終進化ポケモンとしては最低の数字だ。バタフリーもスピアーも、初代からいるのにここまで低くはない。3世代のあいだは、まだ慰めがあった。ドクケイルとアゲハントは合計値がまったく同じで、攻撃面と防御面の数字が入れ替わっていたからだ。第6世代では複数の古参ポケモンに上方修正が入り、アゲハントには特攻が10追加されたが、ドクケイルには何もなかった。それ以来、最下位は単独でドクケイルのものだ。
実際に使うと、内部配分も助けにならない。特防90をHP60で支えているため、数字ほどには耐えない。ほかのすべてを掛け合わせる土台になるのはHPだからだ。素早さ65も最悪の数字で、重要な相手には先手を取れないほど遅いのに、最後に動くことで得をする技を活かすには速すぎる。
ムサシのドクケイル
アニメでこの種が初登場したときの経緯は、かなり意外なものだった。ロケット団のマユルドがエピソード「アゲハントとドクケイル!進化の果てに!」でドクケイルに進化し、何シーズンも失敗を重ねていたムサシは、これで初めてコンテストリボンを手に入れた。ホウエン編の大半で使われた主力ポケモンでもある。その後、シリーズでは「ドクケイルの渡り」と呼ばれる移動を丸ごと1話使って描き、そこでは色違いの個体も登場した。
こういう細部が、数字のわりにこの種を支持する人が残っている理由だ。誰も、対戦での性能を理由に使っているわけではない。