タマゲタケ徹底解説
道具に化けるおとり
丸みを帯びたかさを持つキノコをもとに、アマニタ属の毒キノコのようなイメージと、役に立つ道具に化けるモンスターという発想を組み合わせている。かさはモンスターボールと同じ色の組み合わせだが、体の残りの部分を見ると罠だとわかる。短い腕、小さな口、そして小さな目が特徴だ。杉森建は、同じデザイナーがモロバレル、テッシード、ナットレイも手がけたことを明かしている。この4種はいずれも、植物らしい要素とひと目でわかるシルエットを組み合わせている。
英語名は、fool(だます、ばか者)とfungus(キノコ)を組み合わせたもので、「fungus among us」という表現にもかかっている。日本語名のタマゲタケは、キノコを意味する「たけ」と、丸い形を思わせる要素を含む。第五世代で登場したのは、イッシュ地方のゲームが、フィールド上の道具をまねるポケモンを各地に配置した時期でもある。
不規則な登場歴
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』では、草むらだけでなく、偽物の道具としても出現した。キノコポケモンの狩りの方法が、ゲームそのものの仕組みになっていたわけだ。『ポケットモンスター X・Y』と『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』にも登場したが、第七世代では図鑑に登録されなかった。第八世代では『ポケットモンスター ソード・シールド』の追加コンテンツで復帰した一方、『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』と『Pokémon LEGENDS アルセウス』には登場していない。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、パルデア地方の森林や湿地に生息している。
図鑑の説明も、少しずつ像を広げてきた。初期の説明はだましと胞子に焦点を当てているが、『ソード』では模様の理由がわかっていないことが加えられ、『シールド』では乾燥させた胞子の薬効に触れ、『バイオレット』では湿った場所に生息することが示されている。
冒険での使い方
ストーリー攻略では、アタッカーよりサポート役として使うほうが向いている。すいとる、メガドレイン、ギガドレインでHPを回復しながら進められ、こうごうせいなら直接回復もできる。しびれごなで速い相手の動きを落とし、どくどくで耐久の高い相手を削ることも可能だ。きのこのほうしを覚えるのはレベル48なので、終盤の攻略で使いたいなら、進化させる前に技の習得状況を確認しておくといい。
複合タイプのおかげで、みずやくさには強く出られるが、ほのお・こおり・ひこう・エスパーの技範囲には注意が必要だ。さいせいりょくは頻繁な交代と相性がよく、ほうしは接触してきた相手をねむり、どく、まひのいずれかにする。通常のパーティでは、攻撃を受け止めてギガドレインを使うか、状態異常を入れてから交代するのが基本だ。有利な相手の前に居座ると、たいていは痛い目を見る。
有用性と平凡さの境界
リトルカップで採用するか見送るかを分けるのは、きのこのほうしとさいせいりょくだ。きのこのほうしは、相手にどのポケモンを眠らせるか、あるいは眠りを受け入れてどれを切るかの判断を迫る。さいせいりょくは、出入りを繰り返したあともタマゲタケを動ける状態に保つ。クリアスモッグは、相手が何もないターンを積み技に変えるのを防ぎ、ヘドロばくだんはくさタイプをただで場に出させない。
それでも攻撃性能は控えめで、すばやさ15のせいで相手に多くのターンを与えてしまう。くさとどくの両方を半減するはがねタイプ、きのこのほうしが効かないポケモン、弱点を突く技を持つアタッカーがいると、動ける範囲は大きく狭まる。競技面での魅力は大ダメージを出すことではなく、何度も場に出て状態異常をばらまき、たったひとつの脅威――きのこのほうし――を意識させ続けることにある。