トリミアン徹底解説
護衛の仕事を持つプードル
公式の分類であるプードルポケモンは、トリミアンの見た目の由来をそのまま表している。プードルは巻き毛だけでなく、シルエットを変える凝ったカットでも知られている。デザインはその特徴をポケモンの世界に移し、宮廷での役割と結びつけた。カロスでは、トリミアンは王を護衛していたとされる。体毛は単なる飾りではなく、信頼や身分、備えを示すものになっている。
英語名には「fur(毛)」が含まれ、過剰な装飾や気取った優雅さを連想させる「frou-frou」も意識されている。日本語名のトリミアン(トリミアン)は、体毛を整えたり刈ったりするイメージに結びつく響きを残している。どちらの名前も、体毛によって特徴づけられた犬というデザインの核を示している。
貴族のペットからサポート役のバトルポケモンへ
トリミアンは第六世代のカロス地方で初登場した。フランスを思わせる地域の雰囲気や、ゲームが重視したカスタマイズ要素にもよく合っていた。図鑑の説明では、体毛が伸び続けることと、カットするために信頼が必要なことが繰り返し語られている。トリミング後は、より素早く動けるようになるとも説明されていた。
『ウルトラサン』『ウルトラムーン』では、物理攻撃と補助技を組み合わせる構成が保たれている。でんじは、どくどく、まもる、みがわり、とんぼがえりを覚え、相手を妨害し、削り、交代する動きができる。特性ファーコートも、物理技には強いが特殊技にはその軽減効果がないという形で、トリミアンの立ち位置をはっきりさせている。
数値以上に見える物理耐久
犬をモチーフにしたポケモンとして、ハーデリアやムーランドと比べたくなるが、トリミアンの方向性は異なる。攻撃力を伸ばし続けるアタッカーを目指すポケモンではない。すばやさ102で先に動きやすく、とくぼう90によって物理よりも特殊側に対応しやすい。ファーコートはぼうぎょ60をある程度補うが、HP75が大きな体力の貯金になるわけではない。
通常プレイでは、相手より先に動き、でんじはでまひさせるか、どくどくで削りながら、とんぼがえりで無償のターンを与えないように立ち回るといい。とっしんとしっぺがえしは直接的な物理技で、ふいうちは攻撃してこようとする相手を叩けるが、相手の行動を読む必要がある。かくとうタイプの相手には交代させたい。トリミアンのタイプ弱点はかくとうひとつで、ファーコートは特殊技か物理技かではなく、技が物理かどうかだけで軽減が決まるからだ。
アイデンティティの一部としての体毛
図鑑では、トリミングは見た目と動きやすさを改善する行為であると同時に、信頼を示す行為として描かれている。この手入れと絆の関係が、ほかの犬型ポケモンとの違いだ。ヨーテリーとその進化系統が、ペットや番犬として成長していくイメージに寄っているのに対して、トリミアンはショーや宮廷に向けて整えられた動物の姿に結びついている。
トリミアンのデザインが機能するのは、見た目と性質が切り離されていないからだ。毛を切ろうとする相手への警戒心が性格を説明し、護衛を務めていた過去が、洗練されたペットの姿の下に周囲を警戒するポケモンがいることを説明している。このコンセプトを発展させるために進化は必要ない。体毛の手入れによって存在感を変え、バトルでは素早さと削り、ファーコートによる耐久に頼るポケモンなのだ。