カミツルギ徹底解説
折りたたまれた紙の刃
デザインの出発点は、折り紙と日本刀のイメージだ。体は紙を折って作った人型のように見え、腕は抜き放たれた刀を思わせる。また、のしのような儀礼用の紙の形や、精神的な役割を持つ折りの形も連想させる。刃によって「紙で切る」という概念が文字どおりの特徴になっており、一見もろそうな生き物が金属を切断できる。
英語名のKartanaは、刀への言及と紙や芸術に関係するイメージを組み合わせている。日本語名のカミツルギ Kamiturugiはより直接的で、「カミ」は紙、「ツルギ」は剣を連想させる。「ばっとうポケモン」という分類名は、この言葉遊びとシルエットを、タイプだけをもとにした説明よりうまくまとめている。
進化しないウルトラビースト
カミツルギは『ポケットモンスター サン・ムーン』で、進化前も進化後もない完成された生き物として登場した。高さ0.3m、重さ0.1kgというサイズは、攻撃181との意図的な矛盾を生み出している。力を正当化するために成長する必要はない。小さな紙の人型が生きた武器として振る舞うこと自体が、このデザインの面白さだ。
『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』でもウルトラビーストの一員であり、その個性を保っていた。その後はエキスパンションパスによって『ポケットモンスター ソード・シールド』にも登場し、技教えでてっていこうせんを習得できるようになった。この種は同じ姿と同じ進化系統を保っており、進化や別の姿、リージョンフォームは追加されていない。第九世代では本編のゲームに登場しない。
共通点と違い
くさ・はがねという組み合わせから、同じく耐性と物理的な圧力を活かすナットレイのような種族に、理論上は近い。違いは配分にあり、ナットレイが消耗戦とサポートを軸にするのに対して、カミツルギはほぼすべての価値を攻撃と各撃破の活用に集中させている。ハッサムとは金属の刃を思わせる見た目や物理技の使用で共通するが、カミツルギは特防を大きく犠牲にする代わりに、攻撃種族値181と素早さ種族値109を得ている。
特性もこの方針を後押しする。撃破するとビーストブーストが発動して最も高い能力が上がるため、うまく選んだ1体の撃破が、有利な状況を連続撃破へ変えることがある。特殊アタッカーの前に繰り出した場合や、相手がくさタイプへの対抗手段を残している場合、あるいは最初の撃破を得る前にカミツルギが倒された場合は、この効果の価値が下がる。
活かし方
通常の対戦では、リーフブレードで脅かせる防御寄りの相手を交代させたタイミングで、つるぎのまいを使うのが最も噛み合う。せいなるつるぎによって、はがねやノーマルのポケモンも安心して受け出しにくくなる。きりばらいを使えば、防御131を活かして特定の物理アタッカーの前に繰り出し、場の障害物を除去できる。みねうちは、対戦以外で対象を倒さずに弱らせるために役立つ。
技構成は見栄えではなく、カミツルギへの対抗手段を補うように選びたい。リーフブレードが軸で、せいなるつるぎがはがねとノーマルをカバーし、つじぎりやシザークロスで、くさ技を受けたくない相手へのダメージを広げられる。てっていこうせんは威力140だが、特殊技なので特攻59とは噛み合わない。ハサミギロチンはレベル70から覚える極端な勝ち筋だが、命中率の低さが実用性を制限する。
最大の落とし穴は、物理防御が高いことを全体的な耐久と取り違えることだ。特定の物理技には耐えられるが、特防31のため、繰り出しは毎回慎重に判断しなければならない。ほのお、かくとう、特殊アタッカー、接触を罰する特性は明確な対策になる。そうした障害が弱ったあとなら、ビーストブーストによって撃破するたびに試合の流れを変えられる。