マスカーニャ徹底解説
植物を使う手品の舞台
デザインの出発点は、イベリアオオヤマネコに近い姿のネコで、パルデア地方のイベリア半島を意識したモチーフとも一致する。そこに仮面、マント、浮かぶ花、相手の注意をそらす動きといった幻術師の要素を重ねている。マジシャンポケモンという分類とトリックフラワーも、名前と技の両方から同じ発想を補強している。
花は単なる飾りではない。茎をマントの中に隠すことで、花を浮いているように見せられる。戦闘では、植物を相手に気づかれないよう設置してから爆発させる花の爆弾へ変えることもできる。舞台上のショーと、あくタイプの理由にもなっている上品な盗賊のイメージを組み合わせた姿だ。
仮面の裏にある名前
Meowscaradaは、英語でネコの鳴き声を表す「meow」と、仮面舞踏会を意味する「mascarada」を組み合わせた名前。日本語名のマスカーニャは、仮面舞踏会のイメージに、ネコの鳴き声に関係する日本語の擬音「ニャー」を組み合わせている。どちらも、植物だけを直接指すのではなく、ネコと仮面衣装を組み合わせた種族であることを名前に反映している。
仮面や顔のひし形模様、花びらのような形をした首元は、道化師の美学やトランプの衣装を思わせる。丸みのある花には、スペインの一部地域と結びつき、爆発という発想にも合う果実、ザクロを連想させる見方もできる。
パルデアの御三家から高速アタッカーへ
第9世代で、ニャローテの最終進化として登場した。系統は最終段階でくさタイプからくさ・あくタイプへ変化し、いたずら好きなネコが、より芝居がかった計算高い存在へ変わる流れにも対応している。ニャースがより直接的なネコらしさを押し出しているのに対し、マスカーニャは舞台の技術を身につけた人型の生き物として描かれ、植物のテーマも体の構造に組み込まれている。
素早さ123によって、能力を上げていない多くの相手より先に動ける。攻撃110があれば、トリックフラワーとはたきおとすで交代先にも負担をかけられ、とんぼがえりを使えば苦手な防御役が出てきても主導権を保てる。へんげんじざいは攻撃面の柔軟性を高めるが、防御70やHP76を補ってくれるわけではない。
実戦での動かし方
攻撃型の構成では、相手の交代を誘う力を活かしたい。トリックフラワーはくさ技に弱い相手へ圧力をかけ、はたきおとすは道具を奪い、とんぼがえりは半減される相手の前に居座るのを避けられる。トリプルアクセルはタイプ一致技だけでは十分なダメージを与えにくい相手への対応範囲を広げ、けたぐりは体重の重い相手への打点になる。ちょうはつは、相手がステルスロックなどの設置技や状態異常技を使おうとするときに有効だ。
まきびしやどくびしで序盤から場を整えることもできる。とくに、誘発した交代を活かせる味方がいるチームで使いやすい。その役割では、しんりょくによってくさタイプを維持し、補助技を使っただけで不要なタイプ変更が起きるのを避けられる。へんげんじざいは、毎ターン異なる脅威になりたい攻撃役に向いている。
主導権を維持できないと問題が出る。フェアリー、かくとう、ほのお、ひこう、こおり、どく、むしタイプから簡単に圧力をかけられ、くさとあくを半減する防御役には交代を強いられやすい。仮面で相手を惑わせても、攻撃を受けながら殴り合えるポケモンの防御力になるわけではない。