ヤンチャム徹底解説
パンダの子どもが見せる不良っぽいポーズ
デザインのベースはパンダの子どもだ。白い頭、丸い耳、目の周りの黒い模様、ずんぐりした体つきがその要素を残し、直立した姿勢や顔つきが人型のキャラクターらしさを加えている。口にくわえた葉っぱは態度を示すためのアクセサリーで、実用性はなく、ヤンチャムを強そうに見せたいだけのものだ。そのポーズと、真剣な顔を保てない性格との落差が、個性の大部分を支えている。
英語名とスペイン語名のPanchamは、panda、punch、championの要素を組み合わせたものだ。日本語名のヤンチャムは、「やんちゃ」を意味するyanchaとchampionを組み合わせている。まだ一人前になっていないのに、尊敬される格闘家になろうとする種族の性格に合った語源だ。
ゴロンダとのつながりを示す葉っぱ
ゴロンダとの関係は、飾りのような設定ではない。ヤンチャムはゴロンダについていき、その行動をまねしながら、師匠として慕っている。大きな失敗をすると、ゴロンダに葉っぱを取り上げられる。この描写からも、葉っぱが学習した振る舞いを表す道具だとわかる。葉っぱをくわえるのは大人っぽく見せようとする行為であると同時に、まだ誰かの庇護下にいる証でもある。
レベル32での進化は、このまねごとがテーマに沿った変化へつながる瞬間だ。ゴロンダであくタイプが加わるのは、いたずら好きな見習いが悪い影響に引っ張られるというイメージにも合っている。ヤンチャムが憧れを抱く側なのに対し、ゴロンダはすでに、かつて自分が見上げていたリーダーの立場にいる。
世代による変化
ヤンチャムは第六世代で登場し、『ポケットモンスター X・Y』から使用できた。この時期はゴロンダとともに、すてゼリフを覚えられる数少ない種族で、少なくとも第七世代まではこの2種族が、進化前を含めてそれを覚えられる代表的な存在だった。その後、技をこの進化系統に限定する性質は弱まった。
第七世代では、ヤンチャムとゴロンダの関係が図鑑説明でより強調されている。ヤンチャムは部下のようにゴロンダについていき、その行動をまねし、失敗すると罰を受ける。『ポケットモンスター ソード・シールド』でも、ゴロンダを師匠として選ぶ姿が描かれ、この要素が引き継がれた。ヤンチャムは『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』、『Pokémon LEGENDS アルセウス』、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』には登場していないため、どの作品で使えるかにかなり左右される種族だ。
冒険中の使い方
能力配分は、素直な物理型に向いている。攻撃82があるので、成長途中でもローキックやあてみなげでそれなりに戦えるし、かくとうタイプに頼りたくない場面ではきりさくが使える。かみくだくを覚えれば、エスパータイプの相手への対抗手段と、もう1つの物理技を得られる。ドレインパンチは回復アイテムの消費を抑えやすく、特に実用性が高い。
パンチ系の技を軸にするなら、てつのこぶしを優先したい。かたやぶりは相手次第で価値が変わり、ゴーストポケモンが主力技を止めてくる場面では、きもったまが適している。素早い相手にはふるいたてるやローキックで問題を補えるが、素早さ43そのものがなくなるわけではない。特殊アタッカーを相手にすると、HP 67と特防48では殴り合える余地があまりない。
ドッコラーやコジョフーと比べると、ヤンチャムは特性とすてゼリフによる個性が強い。その一方で、遅さと、それに見合う先制技を持たない点で不利になる。ストーリー攻略ではその影響は小さく、物理技で攻撃し、レベル32に達したらすぐ進化できる。進化条件を満たせるよう、手持ちの構成だけ整えておけばいい。