ドッコラー徹底解説
道具であり名前でもある木材
デザインの出発点は建設作業員だ。両手に持った四角い木材がシルエットを決めており、小柄なのに筋肉質な体つきにも理由を与えている。丸い鼻は、どこかサーカスじみた雰囲気を加え、盛り上がった血管は積み重ねた肉体労働を表している。特定の動物をもとにした生き物ではなく、職業と手作業から個性が生まれている。
英語名のTimburrは、建築用木材を指す「timber」と、がっしりした人や強い人に関係する「burly」を組み合わせたものだ。日本語名のドッコラーは、重い物を持ち上げたり動かしたりするときに使う「どっこらしょ」の音を取り入れている。どの作業にも肩に木材を担いで向かう種族らしい語源だ。
イッシュの小さな建設作業員
ドッコラーは第5世代で登場し、いくつかの点でワンリキーの地域版にあたる。どちらも単かくとうタイプで、こんじょうを持ち、ひとがたグループに属し、まず中間のレベルで進化してから、交換によって進化系統を完成させる。また、建設作業との結びつきも共通している。ただし、ドッコラーは見習い石工のような雰囲気ではなく、工事の真っ最中にいるようなデザインになっている。
世代を重ねるにつれ、技の選択肢にはとくに有用な手段が加わった。デビューの次の世代ではたきおとすが登場し、耐久系の持ち物を持って出てくる相手への対処法が変わった。やけどによる定数ダメージが減ったことも、こんじょうとの組み合わせを後押しした。攻撃上昇を利用しながら、以前ほど急速に消耗せずに済むからだ。スカーレット・バイオレットでも進化系統は変わらず、インファイト、ストーンエッジ、きあいパンチといった高威力の物理技を使える。
遅さをどう生かすか
通常の冒険では、物理アタッカーや、かくとうタイプに弱いポケモンを相手に出すとよい。ビルドアップは、相手が特防を脅かせず、交代を強いられる場面で使う価値がある。相手が素早い特殊アタッカーを残しているなら、積んでいる間にHPを失うことになりやすい。長期戦では、与えたダメージの一部を回復に変えられるドレインパンチが向いている。一方、インファイトは防御を下げる代わりに、より大きな火力を出せる。
こんじょうは、状態異常になる状況がすでに整っている場合や、相手がやけど、まひ、どくを狙う技を多用する場合に力を発揮する。ちからずくは攻撃重視の選択肢だが、追加効果をなくすことで、一部の技にある利点まで消えてしまう。パンチ技を多く採用するなら、てつのこぶしが合う。特定の相手への対策として、ほのおのパンチ、れいとうパンチ、かみなりパンチを選ぶ場合はとくに有効だ。
進撃を阻むもの
この進化系統は、弱点を克服するまでに時間がかかる。ドッコラーは火力こそ高いが、素早さが35しかないため、攻撃の応酬に入るのが遅い。特防も低く、特殊技を等倍で受けるだけでも、ビルドアップを使う機会を得る前に倒されることがある。かくとうタイプは狙いやすい相手を持つ一方で、ひこう、エスパー、フェアリータイプのポケモンを呼びやすく、主力技を半減したり、こちらを脅かしたりされる。
リトルカップでは、物理耐久、はたきおとすへのアクセス、そしてドレインパンチによる回復によって、こうした欠点の影響が小さくなる。交代を誘う頑丈なアタッカーとして働き、先制技やサブウェポンで相手を仕留める形が得意だ。冒険では一転して、ノーマル、いわ、あく、はがねタイプの相手に物理技を当てたい場面で価値が出る。交換進化によってローブシンが登場するまでの、頼れる物理アタッカーだ。