ラルトス徹底解説
名前から始まるワルツ
英語名と日本語名は一致しており、ラルトスと読む。英語名の由来としてよく挙げられるのは、「astral」を並べ替えたものと、「waltz」をもじったものだ。ヨーロッパの名前も同じ文字遊びを使っていて、フランス語のTarsal、ドイツ語のTraslaはいずれも「astral」の部分的なアナグラムになっている。アストラル体という発想は、見えないものを感じ取るポケモンに合う。ワルツという発想は、その後の展開に合う。系統全体が踊るように動き、キルリアは機嫌がいいと自分で回転することさえある。
デザインは、特定の動物を再現したものではない。白いドレスかヘルメットのような姿――服なのか体の一部なのか、ゲーム内では明かされない――に、緑の髪、小さな赤い目、感覚器官として働く2本の赤いツノを持つ。あの時代の、もう1匹の小さくて打たれ弱いエスパータイプであるケーシィと比べると、意図の違いは明白だ。片方はテレポートで逃げ、もう片方は人が怖いから逃げる。ちなみに、テレポートを覚えるのはレベル15だ。
エスパータイプだけではなくなった日
3世代のあいだ、ラルトスはエスパー単タイプだった。当時は、あくタイプが多いメタゲームの中で、あくに弱いという問題を抱えていた。第6世代でフェアリーが追加されると、その問題は強みに変わった。フェアリーはあくを半減するため、組み合わせ全体では相性が等倍になる。ドラゴンへの無効も手に入れた。その代わり、以前は特に影響を受けなかったどくとはがねが、新たな弱点になった。
この変化を最もよく表す技がドレインキッスだ。威力50のフェアリー技で、与えたダメージの半分だけ自分のHPを回復し、レベル12で覚える。第6世代以前には、覚えられるフェアリー技がひとつもなかった。
覚えるのが遅すぎるもの
覚える技と、覚えるタイミングのあいだに妙なずれがある。さいみんじゅつはレベル9、ゆめくいは36。眠らせてから威力100の技で攻撃する定番の組み合わせは、この姿では組めない。進化させずに育てても、36になるころにはラルトスのままでいる意味がほとんどないからだ。レベル27のめいそう、30のサイコキネシス、39のみらいよちも同じだ。レベルアップ技のリストはサーナイトを想定して書かれていて、ぼうぎょ25の子どもがそこから始めることは考えられていない。
本気でこれらの技を使いたいなら、レベル20でBボタンを押し、HP28のまま16レベルを耐え抜く必要がある。ドレインキッスと、わざマシンで使えるひかりのかべ・リフレクターがあれば不可能ではない。ただし、汚れ仕事を引き受ける周りのポケモンが必要になる。
レベル20の分岐
進化の分岐としては、かなり特殊な部類に入る。サーナイトはレベルだけで進化し、条件はない。エルレイドには道具のめざめいしと、オスという性別条件が必要だ。つまり、このラルトスが何になるかはレベル30に到達したときではなく、タマゴから生まれた瞬間に決まる。メスのラルトスに選択肢はない。オスならどちらの方向にも進めるし、進化後は種族値の配分も完全に作り替えられる。一方はとくこう寄り、もう一方は物理寄りだ。