ヒメグマ徹底解説
ぬいぐるみのクマと呼ばれる姫
ヒメグマ は、hime(姫)と、kuma(クマ)が濁音化した guma を組み合わせた名前だ。日本語では、小さな動物の名前に hime が入ることが多く、その場合は称号というより縮小語に近い。ここでも性別より体の小ささに合っている。種族のオスとメスは半々だからだ。英語名は別の方向へ進み、ぬいぐるみのクマを意味する teddy と、ラテン語でメスのクマを意味する ursa から Teddiursa を作った。2つの名前が、2つの見方を示している。片方は森の子グマとして、もう片方は棚に置かれたぬいぐるみとして見ている。
額の模様が、進化系統全体をつないでいる。毛色より一段明るい三日月で、図鑑では目印として扱われる。ハチミツを見つけると、動物の体が光るのだ。最終進化が満月に関係することは2000年の時点で決まっていたわけではない。それでも、あとから見れば妙にしっくりくる。
45ばんどうろからくらやみのほらあなへ
金と銀では、出現場所を均等に振り分けられていなかった。ヒメグマ は金限定で、45ばんどうろにしか出現しない。チョウジタウンへ向かう途中で訪れる、終盤寄りの場所だ。銀では代わりに ゴマゾウ が出現した。クリスタルでは出現場所がくらやみのほらあなに移され、さらに朝限定になった。バージョン、終盤の道路、時間帯の3つが重なった結果、ジョウトをクリアしても一度も見なかった人はかなり多い。進化後ほど有名ではないのも、そのせいだ。
特性も変わってきた。特性が登場した初期の作品では ものひろい しか持っていなかった。第4世代で はやあし が追加され、それがバトルでの個性を与えている。隠れ特性の みつあつめ は、テーマに合わせた飾りにすぎない。バトルの外でハチミツを拾う、それだけだ。
レベル30が最高の技より先に来る
ここに育成上の実用的な衝突がある。レベル30で進化するのに、レベル技はそのあとも続く。33で あまえる、37で ねむる と いびき、41で あばれる を覚える。進化できるようになったらすぐ進化させても、失うものは大きくない。成体のクマには成体の技リストがあるからだ。逆に、趣味で進化を遅らせると、レベル29の じゃれつく が11レベル連続で最高の攻撃技になる。その前はさらに厳しい。8の みだれひっかき と13の リベンジ はつなぎの技で、22の きりさく は覚えるのが遅すぎる。素直に進化させ、わざマシンに残りを任せるのがいい。このポケモンの場合、わざマシンは恵まれている。じしん、かみくだく、のしかかり、すてみタックル、そして3色パンチまでリストに入っている。
子グマはたくさんいる
かわいい子グマの姿で強く殴るという型は、その後も何度も繰り返された。いちばん直接的な比較対象は クマシュン で、こちらはハチミツの代わりに鼻水をまとい、こおりタイプとして同じことをしている。違いは配分だ。あちらは特殊攻撃寄りで、こちらはそうではない。また、クマシュン があられや雪に頼って動くのに対し、ヒメグマ はレベル30に到達する以外、何にも依存しない。
ハチミツの話には、設定の整合性を支える細部がひとつある。隠れ特性の みつあつめ は ミツハニー と同じで、説明文では ミツハニー の巣に忍び込んでハチミツを奪うとされている。バトルでは役に立たない特性が、主に異なる2種族を同じ場面に置くために存在している。