ハクリュー徹底解説
ハクリュー、白い竜
日本名のハクリューは、白竜を日本語読みしたものだ。言葉遊びも、隠れたジョークもない。ただの説明である。そしてデザインにも合っている。翼竜のようなヨーロッパのドラゴンではなく、東洋のドラゴンが元になっている。ヘビのような体、一本の角、ほとんど親しみやすい顔、何にも押されず空中をうねる動き。
英語名は別のことをしている。Dragonairは、翼なしで移動する空気のairとdragonをつなげた名前で、そのうえ「優雅な」という意味のdebonairにも響く。まさにスプライトが狙っている雰囲気だ。フランス語名はラテン語由来のDracoで、単純にそれだけである。
ミニリュウからの進化で変わる部分は具体的で、数え上げられる。額の真珠は伸びて角になり、左右のひれは飛ぶ役には立たない小さな翼へ変わり、3つの水晶の玉が現れる。背中の空色と白い腹は、前の段階から受け継いでいる。
中間の25レベル
レベル30から55までの期間は、初代全体で見てもかなり長く、成長が遅いこともあって目立つ。1体を連れて遊ぶなら、次の姿ではなく、この形で冒険の大部分を過ごすことになる。
レベル技の覚え方もかみ合っていない。15のドラゴンテール、25のやきつくすのあと、アクアテールは33まで来ない。さらにレベル39まで待って、ようやく威力100の最初のドラゴン技であるドラゴンダイブを覚える。威力120のげきりんは67、りゅうのまいは60で、進化を意図的に止めないかぎり、種族として存在しなくなったあとに覚えることになる。わざマシンのリストなら先に解決できる。りゅうのはどう、りゅうせいぐん、れいとうビーム、かえんほうしゃがすべて使え、レベル技では時間がかかりすぎる部分を補える。
レベル1から覚えているでんじはが、序盤ではいちばん使いやすい。まひさせてからドラゴンテールで殴る流れは、20レベルにわたって続けて使える。
遅れて届いたうろこ
ふしぎなうろこは、すばらしい特性を持つポケモンを間違えて選んだような特性だ。持ち主がどく、やけど、ねむり、まひになるとぼうぎょが上がるため、状態異常に対するいつもの考え方をひっくり返す。問題は算数にある。倍率を活かすには、HPとぼうぎょの基礎値がそれに耐えなければならない。61と65では足りない。
同じ特性を持つミロカロスは、はるかにHPが高く、自前の回復技まで持っているので、この特性を活かしやすい。同じ道具を、支えられる体に載せたようなものだ。ハクリューには機械的な小ネタだけが残り、それを実戦で活かす手段はない。
しかも中間進化なので、種族値も中間進化のものだ。キングドラも淡水と海水の両方に関わるドラゴンだが、こちらが痛手を受ける攻撃の大半をふさぐ複合タイプを得て最終進化する。ハクリューは、みんなが完成形を選びたがる途中段階だという比較を背負っている。
岸辺の供え物
天候を操るという発想は、ポケモンずかんの文章だけではない。初代から存在し、1996年生まれの種族としては珍しく、すべての記述を通じてそのまま保たれている。言葉は変わっても内容は変わらない。玉がエネルギーを放ち、エネルギーが天候を変え、人々がそれに感謝する。
ゲームでは、その神秘性が出現場所に反映されている。カントーではすごいつりざおを使ってサファリゾーンに現れ、ジョウトでは45ばんどうろと、タイプを冠したジムのそばにあるりゅうのあなに出る。カンムリせつげんではボールレイクの湖畔にいる。いつも水辺で、いつも人里から離れ、通り道にいることはほとんどない。