キングドラ徹底解説
タツノオトシゴからドラゴンへ
シードラからデザインが大きく変わるのには、生物学的な理由がある。リーフィーシードラゴンは実在する魚で、タツノオトシゴに近い仲間だ。そこから幅広いヒレや、体から垂れ下がる付属器官が来ている。名前に言葉遊びは隠れていない。キングドラは「king」にドラゴンの音節を足したもので、英語も一文字変えずに同じ構成を繰り返している。フランス語は少し工夫して、hippocampe と roi から Hyporoi と名づけた。
第2世代で登場したときは、シリーズ初のみず・ドラゴンタイプだった。いまでは何匹かが共有する組み合わせだが、『金・銀』ではほかに誰も持っていなかった。
表の中で赤くなるのは2か所だけ
このタイプの組み合わせは、ダメージ計算がかなり変わっている。ほのおとみずは4分の1、はがねは半減。ほかのドラゴンなら一撃で倒されるこおりも、みずの半減が効いて等倍に収まる。弱点はドラゴンとフェアリーだけだ。そして第6世代までは、フェアリータイプ自体がまだ存在しなかったため、リストは1つだけだった。大ダメージを与えられるのは、ほかのドラゴンだけだった。
同時代のもう1匹の海の怪物、ギャラドスと比べると、配分は対照的だ。ギャラドスは攻撃力が高く、ひこうタイプも持つが、でんきが4倍弱点なので、それだけで勝敗が決まることもある。キングドラには、そこまで大きな穴がない。その代わり、上限は低い。
通信ケーブルの代償
アイテムを持たせた通信交換による進化は、ちょうど第2世代で初登場し、シードラはその最初期の利用者のひとつだった。実際には、ひとりで遊ぶプレイヤーの多くがシードラのままゲームを終え、2台目の本体かオンライン交換を用意しないかぎり、最終進化形を見ることがない。
わざの習得時期も確認しておきたい。りゅうのはどうは44、ハイドロポンプは51、りゅうのまいは58、ウェーブタックルは72にならないと登場しない。通信交換で進化したばかりのキングドラは、危険なポケモンにする要素をほとんど覚えていない。実用的な技の大半はレベルアップより先にわざマシンで手に入る。りゅうのまい、りゅうせいぐん、ねっとう、げきりんは、すべてマシン技の一覧に入っている。
あくびと渦
偶然とは思えないほど、うまく噛み合っている要素がある。あくびで渦を起こすという図鑑説明は、レベル1から覚える2つの技、あくびとたつまきに対応している。そしてレベル65のあまごいが、嵐のときに海面へ現れるという設定を締めくくる。
りゅうのウロコも、同じくらいわかりやすい小ネタになっている。図鑑では、抜け落ちたウロコが王族に贈られていたと語られる。そしてシードラを進化させるアイテムは、まさにそのウロコだ。野生状態でこのアイテムを持っている一族唯一のポケモンは、ほかでもないキングドラである。