グレイシア徹底解説
氷河を思わせる名前の雪ぎつね
グレイシアのデザインを手がけたのは西田敦子。ほかのイーブイの進化形と同じく、ひとつの動物だけでは説明しにくい動物的な土台を持っている。キツネのような体つきに猫のような特徴が加わり、小さな犬を思わせるシルエットもある。もっともわかりやすいつながりはホッキョクギツネで、耳や尻尾、氷の環境への適応によってその印象が強められている。頭の周りの飾りは、耳あてのついた冬用の帽子を思わせる。
英語名は「glacier」や「glace」を思わせるもので、イーブイの進化形に共通する接尾辞「-eon」も残している。日本語名のグレイシアも、「glacier」への音のつながりを保っている。正式名称が決まる前は、開発名のAisiaに結びつけられていた。
氷の進化方法が変わった
グレイシアは第4世代で、特定の氷のエリアに結びついた進化形として登場した。後のゲームでは別の方法としてこおりのいしが追加され、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』ではイーブイを進化させるために使える方法がこおりのいしになっている。この変更によって、進行度や探索に左右されにくくなり、特定の進化用の岩を探さなくても入手できるようになった。
技のレパートリーにも調整が加えられている。初期はこおりタイプの技や、別のゲームから連れてくる必要がある要素への依存が大きかったが、時間がたつにつれてフリーズドライ、ハイパーボイス、めいそう、みずのはどう、チャームボイスといった選択肢を得た。現在の習得技では、こごえるかぜをレベル0、ふぶきをレベル50、とっておきをレベル55で覚える。
特殊火力と物理面の問題
同じ進化系統で比較するなら、リーフィアがわかりやすい。どちらもぼうぎょの種族値が高いが、グレイシアはとくこう130を持ち、特殊方面により多くのリソースを割いている。一方、リーフィアは物理方面を活かしやすい。シャワーズと比べると、グレイシアはHPの関係で耐久力が低く、防御面のタイプもかなり扱いにくい。ただし、こおりに弱い相手にはより強い圧力をかけられる。
通常の対戦では、こおり技の攻撃対象がはっきりしている相手との戦いまで温存したい。フリーズドライがあれば、みずタイプのポケモンも安心して後出しできない。ゆきげしきを使えば、ゆきがくれを発動する天候を準備でき、こおり技も強化される。相手に素早いアタッカーや有効な先制技が残っているなら、グレイシアにはサポートか、安全に繰り出せる交代先が必要になる。
トゲと雪、そして獲物
ポケモン図鑑の説明では、ふたつの仕組みが繰り返し描かれている。周囲の空気を凍らせることと、体毛を硬くすることだ。これは別々の能力ではない。体温を下げ、大気中に浮かぶ水分を凍らせ、そのうえで自分の毛を飛び道具に変えるのである。いくつかの説明では、体温が-60℃とされている。
分類はバニプッチと同じしんせつポケモン。また、いくつかの古い作品では、ほかのイーブイの進化形と同じ図鑑ナンバーを持っていた。凍った体毛、細かな雪の吹きだまり、氷の結晶を組み合わせた姿は、攻撃向けの適応を示している。寒さは単なる生息環境ではなく、狩りに使う道具なのだ。