バルジーナ徹底解説
骨をまとったハゲワシ
デザインの元になっているのは旧世界のハゲワシで、骨を食料として利用する種が特に意識されている。首まわりの羽毛、曲がったくちばし、骨の腰巻きがその印象を強める一方、腰に並ぶ骨のパーツはエプロンのようにも見える。ジェームズ・ターナーがバルジーナとウォーグルをデザインしており、イッシュ地方の2種は性別の異なる対になる鳥として考案された。
英名は mandible(「あご」)と buzzard(「ハゲワシ」)を組み合わせたもの。日本語名のバルジーナは vulture と regina(「女王」)を取り入れている。メスしか存在しない設定は、古代エジプトでハゲワシをすべてメスと考え、母性と特別な関係を持つ鳥とみなしていた古い信仰にもつながる。
ウォーグルに対するイッシュ地方の答え
バルジーナは第5世代でバルチャイとともに初登場し、ウォーグルが同じデザインの男性側を担った。違いは見た目だけではない。片方は骨で巣を飾る機会的な捕食者として描かれ、もう片方はより直接的に戦う鳥として描かれている。バルジーナはより重いシルエットと防御寄りの種族値配分を持ち、ウォーグルは物理ダメージにより多くの力を集中させている。
レベルアップで覚える技も世代ごとに変化してきた。第6世代では、きりばらいがレベルアップで覚える技に加わった。第7世代では、はねやすめがわざマシンに含まれていた一方、スカーレット・バイオレットではタマゴ技として登場し、きりばらいはレベル64で覚える。わざマシン、教え技、タマゴ技の再編によって、サポート技のいくつかは入手方法が移り変わっている。
時間が必要な壁役
通常のプレイでは、じめんやエスパータイプの攻撃を安全に受けたいときや、相手の設置技が積み重なり始めたときに役立つ。きりばらいは、相手を交代させたあとに使うべきで、火力不足を利用できるアタッカーの前で使うのは避けたい。とんぼがえりで不利な対面から離脱でき、イカサマは攻撃ランクを上げて戦う相手に有効だ。
ぼうじんは防御面で最も筋が通った選択肢で、砂あられやあられのダメージを防ぎ、粉技にも強くなる。はとむねは防御を下げられないため、防御低下を狙う攻撃への耐性を保てるが、全体的な使いやすさでは劣る。隠れ特性のくだけるよろいは、物理攻撃を受けると防御が下がる代わりに素早さが上がる。耐えて価値を出すポケモンにとっては、その交換条件があまりにも危うい。
羽毛の下にあるもの
豊富なHPと防御性能によって、等倍の攻撃なら多くに耐えられる。しかし特攻55のため、わるだくみを使っても火力不足を完全には解消できない。ブレイブバードならダメージを与えられるが、反動が体力を維持する戦術の負担になる。あくのはどうはより安全だが、バルジーナを特殊アタッカーに変えるほどの決定力はない。
あく・ひこうの組み合わせは、ほかの耐久型の鳥にも似ているが、対戦相性は大きく異なる。エアームドは一部の物理攻撃により強く、はがねタイプも持つ。一方、バルジーナはじめんとエスパーを無効化でき、ゴーストタイプの攻撃にも自然に対応できる。アーマーガアと比べると耐性と物理的な圧力で劣るが、消耗戦、場のコントロール、イカサマにより重きを置く個性は保っている。獲物の骨で作られた巣も、単なる猛禽類ではないことを示す特徴だ。