ボーマンダ徹底解説
飛びたい願いから生まれたドラゴン
デザインはヨーロッパのドラゴンとサンショウウオを組み合わせている。頭の周囲にある小さな構造は、一部の両生類に見られる外鰓を思わせ、火を吐く能力はドラゴンらしさをさらに強めている。図鑑では、この組み合わせがそのままボーマンダの物語になっている。翼はただの特徴として与えられたのではなく、タツベイとコモルーのころから抱いていた願いが形になったものだ。
英語名は salamander と menace の要素を組み合わせている。日本語名の ボーマンダ —Bohmander— にも salamander に通じる後半部分が残っており、前半には暴力を連想させる要素が加わっている。飛ぶと喜び、制御を失うと破壊するという図鑑での描写にもよく合っている。
物理アタッカーから両刀型へ
初登場時から、物理と特殊の両方で圧力をかける手段を持っていた。攻撃135はドラゴンクロー、げきりん、じしんを使いたくなる数値だが、特攻110もあるため、かえんほうしゃ、ハイドロポンプ、りゅうせいぐんも十分に候補に入る。相手は、どの型のボーマンダを前にしているのか見極めてから対処を選ばなければならなかった。
後の世代で物理技と特殊技が分かれたことで、タイプをより活かしやすくなった。りゅうのまいは物理型の方針を強化し、いかくは物理アタッカーの前に繰り出して交代を利用しやすくした。フェアリータイプの登場によってドラゴン技への明確な受け先が生まれ、仕掛け技も交代を繰り返すボーマンダを引き続き苦しめた。特に、何度も場に出入りする必要がある場合は影響が大きい。
後の世代ではメガシンカも獲得し、攻撃面と防御面の能力が大きく上がった。メガシンカが使えるルールでは、その姿が非常に強い存在感を示した一方、通常の姿も、いかく、りゅうのまい、物理と特殊の両方に対応できる技構成によって活躍の場を保った。
ほかのドラゴンとの差
レックウザと比べると、ボーマンダはいかくのおかげで物理技に対して繰り出しやすいが、伝説のポケモンらしい圧力では及ばない。ガブリアスに対しては、耐久力や防御面の安定感の一部を手放す代わりに、かえんほうしゃ、そらをとぶ、ぼうふう、素早さ100を得ている。カイリューとはひこうタイプを持つドラゴンという役割で競合するが、ボーマンダは初手から相手を攻め、じしんかじょうで相手を倒した後の展開につなげることにより向いている。
タンクとして扱うのはおすすめしない。防御80と特防80では攻撃を何度も受け止めるには足りず、こおり弱点のせいで、一見有利に見える交代も危険になりやすい。いかくは物理相手への繰り出しを補助するが、特殊技との相性を改善するわけではなく、ステルスロックなどによる消耗も防げない。
実用的な2つの運用方針
最もわかりやすいのは、いかくを発動させて場に出て、交代を誘い、りゅうのまいを使う形だ。その後はドラゴンクローとじしんで広い範囲を攻撃でき、構成によってははねやすめでHPを維持しながら再び場に出られる。相手が物理耐久に頼っていたり、はがねポケモンを軸にしていたりする場合は、かえんほうしゃが補完技の枠に入る。
2つ目は、両刀アタッカーとして使う形だ。りゅうせいぐんやぼうふうで特殊方面から攻撃すれば、物理耐久に寄せた対策がただで場に出るのを防げる一方、じしんとドラゴンクローで物理方面の脅威も維持できる。通常の対戦では、相手のこおりポケモンをすでに倒し、仕掛け技を解除できているときほどこの型が機能しやすい。
ダブルバトルでも、いかく、じめん技への耐性、おいかぜを使える点によって活躍できる。ただし、狙い撃ちされるこおり技や、かちき・まけんきのように能力ダウンを利用する特性を持つ相手には注意が必要だ。有効な繰り出しになるか、即座に失うかの差は、たいていHPを残せているか、そしてりゅうのまい型か両刀型かを早い段階で見せていないかにかかっている。