オーロット徹底解説
伝説の根を持つ木
デザインの出発点は、森の守護者となった呪われた木だ。体は古い幹を思わせるが、脚の代わりになる6本の根によって、どこかクモのようなシルエットになっている。ひとつだけの目、角のような枝、頭から生えた葉が、取りつかれた植物の怪物という印象を強めている。日本の伝承に登場する木の精霊や、ヨーロッパの民間伝承にある森の守護者とも重なる。根のネットワークを通じてほかの木を操るという発想は、森全体がひとつのつながった生物のように振る舞うという考えにも結びつく。
英名はtree(「木」)とrevenant(「よみがえった死者」)を組み合わせたもの。また、ファンタジー作品で木の姿をした生き物を指すtreantも含んでいる。日本語名のオーロットは、「大きい」を表すōと、根の腐敗や朽ちることに関係するrotを組み合わせた名前だ。ろうぼくポケモンという分類もこの解釈を補強している。命を得た若い植物ではなく、古く危険な存在なのだ。
カロスから現在の技構成へ
オーロットは第六世代でボクレーとともに登場し、それ以来、交換による進化方法を保っている。この条件によって、木やゴーストをモチーフにした進化系統の中でも独自の立ち位置を持つ。ただし、野生で出現する作品では、地域によって直接入手できる場合もある。第八世代では教え技としてポルターガイストを習得できるようになった。相手の持ち物を利用する、物理型のゴーストに特によく似合う追加技だ。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、レベル技に加えて、はたきおとす、ドレインパンチ、トリックルーム、グラスフィールドなども使える。
専用技にあたるのがもりののろいで、相手にくさタイプを追加する。オーロットの進化系統はこの技をボクレーと共有しており、くさタイプではない相手に使えば、バトル中の防御計算を変えられる。どんな相手にも有効な技ではなく、変化後のタイプを活かせるチーム構成が必要になる。
強く殴れるが、動き出しは遅い
攻撃力110は物理型を促すが、素早さ56のため、多くの相手に先に動かれることを受け入れなければならない。ゴーストダイブは威力が高く、該当する場合はまもるをすり抜けられる。ウッドハンマーは大きなダメージを出せる代わりに、自分も反動を受ける。ウッドホーンはより慎重な選択肢で、HPを回復できるものの威力は低い。重い相手にはじしんとイカサマで攻撃範囲を広げられる。状態異常に頼るチームに対しては、しぜんかいふくで場に出て状態異常を受け、そのまま交代して治す動きができる。
トリックルームのチームでは、低い素早さが弱点ではなくなり、攻撃力の価値が上がる。やどりぎのタネ、みがわり、しゅうかくを組み合わせた消耗戦の構成にも入るが、この組み合わせには自由なターンと相性のいいきのみが必要だ。おにびは物理アタッカーとの対面を有利にし、みちづれは交換を計算せずに倒そうとする相手に代償を払わせられる。
ほかの植物の守護者との比較
パンプジンとの比較は自然だ。どちらもくさ・ゴーストタイプで、消耗戦向けの手段を使え、ほのお、こおり、ひこう、ゴースト、あくから同じような圧力を受ける。オーロットはより直接的な攻撃力、しぜんかいふく、しゅうかくで差別化できる。一方、パンプジンは別の防御配分を持ち、より長く耐えることを目指すチームでは明確な競合になる。
ゴルーグとは、役立つ無効タイプを持つ低速の物理アタッカーという点が共通する。ただし、じめん・ゴーストの組み合わせを持たず、ステルスロックも使えない。モンジャラは反対の立ち位置にいて、防御役としての役割がより明確だ。オーロットはダメージを与えたり、状態異常を受けたり、きのみを活かしたりするポケモンである。だからこそ、半減できる技に合わせて繰り出し、あくやひこうの攻撃にさらさず、相手が簡単には反撃できなくなったところで回復のターンを確保したい。